
荒井 洋
社会医療法人大道会ボバース記念病院
脳性麻痺児・者に早産児が占める割合は高く、その診療の中で脳損傷に基づく運動障がいのみならず早産に起因する様々な発達上の問題に直面しています。早産児の神経発達の特徴とその病理学的背景および環境による影響を知ることは、早期介入・早期療育を通じて早産児全体の望ましい発達と将来のQOLの向上を支援するために欠かせません。運動発達・運動障がいを専門とする立場から力を尽くしたいと思います。

伊藤 祐史
名古屋大学医学部附属病院小児科
私は臨床医として、急性期病院や療育施設、および大学病院にて小児神経疾患の診療を行ってきました。また、脳画像解析や脳波判読、および運動面や認知面の機能評価に関する臨床研究にも取り組んできました。今後は本学会の理事として、本邦における早産児の神経発達に関する臨床や研究の発展、及び支援体制のさらなる充実に向けて、学会員の皆様や患者さん及びそのご家族とともに、精力的に取り組んでいければと考えております。

井上 健
国立精神・神経医療研究センター
メディカルゲノムセンター
精神神経疾患の遺伝学を専門とし、主に大脳白質形成不全についての基礎〜トランスレーショナルな研究を行っています。胎生期の脳障害がどのように超早産児神経発達症を引き起こすのか、まだまだ未解明ですので、基礎医学的な観点から本学会の活動に寄与したいと考えています。

岡橋 彩
日本大学医学部小児科学系小児科学分野
新生児集中治療室(NICU)は成人の最重症患者を扱う3次救命センターと同じように、高度な治療を行う場所です。生まれて間もない時期に集中治療を受けた早産のお子さんたちが、どのように発達発育していくのか、治療後の成長を私たち新生児科主治医が責任をもって家族を支えていきたいと思います。本学会では様々な専門家一丸となり、早産児のよりよい神経発達への道しるべとなる有用な情報を探求したいと思います。

春日 義史
慶應義塾大学医学部産婦人科
産科医としては早産予防法を確立する必要があるわけだが、この難題を解決するにはもう少し時間がかかりそうである。そのため、早産になってしまった場合にもできるだけ発達に影響を及ぼさないような胎内環境の管理などを我々が検討する必要があるのではないかと考えている。何ができるのかわからないことが多いが、微力ながら次世代の将来を守るために尽力していきたい。

佐藤 義朗
名古屋大学医学部附属病院 総合周産期母子医療センター新生児部門
超低出生体重児の生命予後は大きく改善し、重度の障害を残す児は減少しましたが、一見問題がなく見えても、成長の過程で神経学的な困難を抱える児は今も多くいます。新生児科医として、NICUで何ができるか、退院後にどのような支援や介入が必要かを考えることは、私たちの重要な使命です。本学会の活動を通じて多職種の仲間と議論を深め、子どもたちのよりよい未来につなげていけるよう努めてまいります。

福井 美保
大阪大谷大学 教育学部 教育学科
大阪医科薬科大学 小児高次脳機能研究所・LDセンター
新生児医療の現場で、早産児の命の力強さに心を動かされ、「その後の人生を支えたい」との思いから小児神経学を専門に診療してきました。現在は、学童期の神経発達と学習支援に取り組み、早産で生まれた子ども達の可能性を広げる研究を続けています。早産児神経発達学会の設立を機に、子ども達が未来に希望を持てる社会の実現に向けて、皆様と共に歩んでいきたいと思います。
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松﨑 敦子
三育学院大学看護学部
ステップライフ合同会社
これまで、応用行動分析学に基づく早期発達支援の研究に取り組み、神経発達症のある子どもやその保護者・支援者への支援を行ってまいりました。近年、出口代表理事をはじめとする早産児医療に携わる皆様のご活動に触れる中で、自分もこの分野の発達支援の一助になりたいという思いが芽生えました。今後は、早産児の神経発達特性に注目し、エビデンスに基づく具体的な関わりを通して、より良い発達環境づくりに貢献してまいります。